実家の母が亡くなり、長年住み慣れた家が空き家になってしまいました。家を相続する過程で、売却後の譲渡所得税を抑えるために『空き家の3000万円特別控除』を活用しましたが、この制度の申請には予想以上に煩雑な手続きが必要でした。
この記事では、私たちが実際に行った手続きや注意点、そしてスムーズに進めるためのコツをご紹介します。同じような状況に直面している方の参考になれば幸いです。
遺産の分割する方法としては

遺産を分割する方法としては、3つの方法があるそうです。
・現物分割…現物のまま相続人の間で分割する方法
・換価分割…不動産などの遺産を売却し、売却金を法定相続人の間で分配する方法
・代償分割…相続した相続人が財産の代わりに、他の相続人に「代償金」を支払う方法
うちの場合は、公平に分割するために、遺産分割協議書を作成し、換価分割を選択しました。

換価分割:相続人で公平に分割

遺産を公平に分割できる『換価分割』には、単独登記・共同登記があり、うちでは、単独登記にして、1人の名義に書き換えて、売却してから兄弟で分割し相続しました。
・誰も対象の不動産の相続を望んでいない事
・公平に相続したい事
などの理由から換価分割(単独登記)にしました。印紙代などの経費は差し引いて分割しました。
メリットは、代表者が1人で売却手続きを進められるので、手続きが簡単です。
デメリットは、売却契約や立会する機会も多く、代表者の手間はかなり負担。
媒介契約書や売買契約書の署名押印は1人で、重要事項説明も1人が受ければ十分なので、売却をスムーズに進められるというメリットがあります。
売買契約や売却金額などの情報は共有していたため、売却益に関する大きな問題は起きずに、相続人それぞれ確定申告を行いました。

空き家 3000万円特別控除

実家の相続手続きと「空き家の3000万円特別控除」の体験記
市役所に何度も足を運び、ようやく必要な書類をすべて揃え、「空き家の3000万円特別控除」の確認をもらえたのは10月の後半でした。
実家を売却するためには、一旦1人の名義に書き換えた上で、売却代金を兄弟で等分割する形をとりました。この際、市役所の担当者からは「名義が1人になっているので、手続きは名義人1人で行う形になる」との説明を受けました。しかし、結果的にこの説明は間違っていました。
空き家の3000万円特別控除の書類には、他の兄弟の氏名を書く欄があり、それについて最初に役所の担当者に質問した時には名義人が1人だから、他の兄弟の氏名は書く必要なしと言われましたが、実は等分割にする兄弟の氏名を書く必要がありました。
手続きの背景と必要書類の多さに驚き
独り暮らしだった母が倒れてから10年。その間、母は救急車で搬送された病院に入院し、リハビリ施設や老健を経て、最終的には特養で過ごしました。この長い期間があったため、必要な書類も多岐にわたりました。
今回の手続きで求められた主な書類は以下の通りです:
- 利用していた施設の契約書3通
- 介護度の記載がある介護保険証
- 実家を売却した際の売買契約書
- 水道や電気を解約した証明書
- 空き家を取り壊した写真
- 不動産屋のチラシ など
市役所に何度も通い、担当者に確認しながら書類を揃えるのは、予想以上に手間がかかりました。
売却後に直面した確定申告の混乱
幸いにも、実家は思ったより早く売却することができました。しかし、その後の譲渡所得税の確定申告が一筋縄ではいきませんでした。税務署に相談予約を入れ、遺産分割協議書や必要書類をすべて持参したものの、担当者からは「名義が1人になっているので、名義人だけが確定申告を行うことになる」との回答でした。
実際には、換価分割の単独登記を行っただけで、売却代金は兄弟間で均等に分割していました。この事実を伝えても、その場では解決には至りませんでした。
追加の相談と「正しい申告方法」へのたどり着き
無料相談会にも参加しましたが、税理士の方も「換価分割」に関しては専門外で詳しく分からない様子。市役所の担当者も当初は同じ見解でしたが、『空き家の3000特別控除』後日、税務署に確認を取ってくれた結果、兄弟全員がそれぞれ申告を行う必要があることが分かりました。
最終的に、「空き家の3000万円特別控除」を適用するための申告書は兄弟全員の名前で記入し、無事に手続きを完了させることができました。

譲渡取得税節約

税務署での相談体験
確定申告の譲渡所得税の相談をするため、まずはLINEで国税庁の公式アカウントを登録し、「お友達」になる必要がありました。そこから地域、日にち、時間を選択して相談の予約を行い、指定の時間に税務署を訪れました。
しかし、到着するとすでに長蛇の列。予約制とはいえ、かなりの待ち時間が発生し、手書き記入コーナーへ案内されるまでにも時間がかかりました。それでも、親切丁寧に対応する職員を見ていると「待たされるのも仕方がない」と感じるほどの混雑ぶりでした。
手続きの流れと担当者の対応
まず、譲渡所得税の申告計算に必要な手書き用紙を渡され、名前や住所を記入するところからスタート。次に、売買価格や必要経費など、担当職員に一つひとつ教えてもらいながら記入を進めました。自分だけでは不安が大きかったので、相談して本当に良かったと思いました。
実家を購入した際の金額は不明のため、職員の指示を受けて概算で計算を行い、買主の名前や住所なども記入しました。書類が完成した後は、担当者によるチェックを受け、問題がないことを確認。事前に「空き家の3000万円控除」の確認を済ませていたため、手続きは比較的スムーズに進みました。

まとめ:相談・申告を無事終えて

担当職員の対応はとても親切で丁寧で、細かい部分までしっかりと教えてもらえたおかげで、無事に手続きを終えることができました。混雑の中での待ち時間は長かったものの、不明点を解消しながら進められたため、安心して申告を進めることができました。
今回の手続きで痛感したのは、税金や相続に関する事柄は、たとえ担当者であっても間違いが生じる可能性があるということです。納得がいかない場合は、自分でも調べ、何度でも担当者に確認する姿勢が大切だと感じました。特に、複雑な手続きの場合は、根気よく進めることが重要です。
このような経験を通じて、相続手続きには想像以上の手間と知識が求められることを実感しました。同じような状況にある方々の参考になれば幸いです。

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