32年前のある日、大腸の不調を感じて内視鏡検査を受けた結果、「潰瘍性大腸炎」と診断されました。この病気は厚生労働省に指定された難病で、現在も完治する治療法はありません。私も対処療法を続けながら生活しています。
潰瘍性大腸炎とは?

潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)は、大腸の粘膜に慢性的な炎症が起こり、びらんや潰瘍といった病変ができる病気です。
主な症状は腹痛、下痢、血便で、重症になると発熱、体重減少、貧血といった全身症状も現れるといいます。この病気は急性期と寛解期(かんかいき)を繰り返す特徴があり、急性期には特に辛い下痢や下血が続き、貧血のために常にだるさを感じていました。
最近は症状がだいぶ落ち着き、日常生活では病気だと気づかれないほど元気です。でも、この病気は大腸がんを引き起こすリスクが高いといわれており、毎年の内視鏡検査は欠かせません。
検査前の準備や検査そのものは決して楽ではありませんが、自分の健康を守るためには必要なプロセスだと感じています。
私が診断されてから32年が経ちました。この間、医学の進歩とともに新しい治療薬が次々と登場し、症状が少しずつ改善されているのを実感しています。医師と相談しながら、これからも自分に合った治療を続け、元気な生活を維持していきたいと思います。
内視鏡検査の体験談

潰瘍性大腸炎の定期検査として、毎年内視鏡検査を受けています。この検査には、事前の準備から少し大変な行程があります。
検査前日は、夕食を早めに済ませ、下剤を飲むところから始まります。夜中のトイレ通いは辛いものですが、翌日の本格的な準備に備えます。
検査当日は、さらに2リットルもの下剤を時間をかけて飲み、腸内をきれいにする必要があります。その間も何度もトイレに通うため、けっこう大変な作業です。
内視鏡センターに到着すると、検査用の専用パンツに着替え、腸の動きを抑える注射を受けてから検査が始まります。
検査中は、大腸の曲がりくねった部分にカメラが通る際、お腹が張り、痛みを感じることがあります。「力を抜いてください」と言われても、痛みがあるとつい力が入ってしまいます。また、「ガスを出してくださいね」と言われても、思うようにはいかないものです。
私は特に大腸が長く、カメラが入りにくいタイプのようで、検査には時間がかかることも。今回の検査では途中で「カメラを取り替えます」と言われました。管が細く柔らかいものに変更したとのことですが、正直「最初からこれにしてほしかったな」と心の中で思ってしまいました。
検査中は多少の辛さがありますが、検査後に異常がないと分かると、やはり安心感が得られます。毎年続けることで、大腸の健康をしっかり見守ることができるので、これからも定期的に検査を受けていきたいと思います。
次の検査では、眠っているうちに検査が出来る鎮痛剤を使っての検査をお願いしようかとも考えています。
まとめ:快便こそ元気の秘訣

最近では「第二の脳」とも言われ、大腸の重要性が見直されていますね。ストレスがあると、下痢や便秘になることがよくありますよね。腸には神経細胞が多く存在しているそうです。
私は、若い頃からひどい便秘に悩まされてきました。しかし、30代後半、潰瘍性大腸炎と診断されてからは状況が一変しました。
下痢と血便が続き、いつトイレに行きたくなるかわからないため、うっかりバスに乗ることもできませんでした。出かける時は、バス停近くにあるコンビニや家電量販店など、トイレが利用できそうな場所をあらかじめ確認するのが習慣でした。
そんな状態が続くと「便秘の方が楽だったかも…」と思うこともありましたが、今、改めて感じるのは「快便こそが一番大切」ということです。腸の健康が全身の健康に繋がると言われている今だからこそ、日々の生活の中で腸を大切にしなければと感じています。
元気な老後を過ごすためにも、大腸を健康な状態に保ち、毎日を快適に過ごしたいものですね。

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