40年以上前の結婚当初、嫁入り道具として用意した婚礼タンス3点セット。かつては数百万円もする豪華な家具でしたが、時代と共にその役割も変化し、今では使わない方が多いようです。
私も先日、長年愛用した婚礼タンスを手放しました。処分を決意した理由や実際の手続きについて、体験談を交えてご紹介します。
40年前の婚礼タンス、今こそ処分の決断を
嫁入り前の私は、憧れだった桐のタンスに似せた洋服ダンス、整理ダンス、和ダンスの3点セットを選びました。高級感のある和ダンスには持っていた着物をしまっても、まだ引き出しに余裕があり、次はどんな着物を作ろうかと胸を躍らせていたものです。
しかし、実際に着物を着る機会は、お呼ばれした結婚式くらいしかなく、習った着付けもすっかり忘れてしまいました。持っている着物の中には、しつけ糸が付いたままのものも多く、娘に譲ろうとしても「要らない」と断られてしまいました。
かつて高価だった着物も、今では使われることなく不用品となり、それを収納するタンスも必要ないのではないかと考えるようになりました。さらに、自分では動かせないような重い家具を手放せば、部屋を広く使えるだけでなく、将来的に住む場所を変える際にも柔軟に対応できると思い、断捨離を進める事にしました。
重いタンスをどう処分する?自治体や業者の活用法
タンスを処分したいと思っても、その重さのため、一人ではもちろん、息子たちでも持ち上げることができません。
私が住んでいる地域では、タンスを家の外まで運び出せば、市役所指定の業者がゴミ焼却場まで無料で運んでくれます。しかし、外まで運び出す作業が一番の難関です。
近所の方に聞いたところ、リフォーム工事の際に大工さんに「タンスを処分したい」と相談したら、その場で壊してくれたため、小さく分けてゴミとして出せたそうです。便利な方法ですが、我が家ではリフォームの予定がありません。
そこで、ポストに入っていたチラシに掲載されていた業者に連絡を取り、処分をお願いすることにしました。
雨の中の作業!プロの力でタンスを運び出す日
雨が降る中、依頼した業者さんがタンスを運び出してくれました。フローリングに傷がつかないよう毛布を敷き、引き出しをすべて外して準備を整えてからの作業。それでも男性二人がかりでようやく運び出せるほど重かったそうです。
運び出される瞬間、40年以上も私と共にあったタンスに「今までありがとう」という感謝の気持ちと、少しの寂しさが込み上げてきました。
タンスがなくなった後の6畳の部屋は、想像以上に広く感じます。これなら、前から欲しかったベッドも置けそうです。好きな花を飾り、すっきりした部屋で過ごす時間が多くなりそうな予感がします。
生活をもっと快適にするため、そして将来の引っ越しも視野に入れながら、これからも片付けを進めていこうと改めて思いました。
タンスの中身にびっくり!洋服と着物の整理術
タンスの処分を決めて中身を出してみると、思いのほか多くの着物や洋服が詰まっていて、その量に圧倒されました。
一つ一つ手に取るたびに思い出がよみがえり、感慨にふけってしまいそうでしたが、キリがないので心を決めて仕分けを開始。捨てるもの、残すもの、売るものの3つに分けることにしました。
捨てると決めたものは、ゴミ袋に入れていきます。ただし、ゴミ袋をいっぱいにすると運ぶのが大変なので、自分が持ちやすい重さで小分けにしました。この作業もなかなか骨が折れるものでしたが、一歩ずつ進めていきました。
タンスを処分する以上、今ある収納スペースの中で工夫して片付けるしかありません。少しずつ整理していくことで、暮らしやすい環境を整えたいと思います。
少しづつ、家の中がすっきりしています。片づけを始めると、今度はどこを片付けよう・・とか、これは本当に要るかな?家にある他の物で代用できないか?と買い物をするたびに考えるようになりました。
タンス処分をきっかけに、快適な暮らしへの一歩を
タンスの処分を機に、家の中を見渡してみると、他にも使わなくなった物が意外と多いことに気付きました。長年しまい込んでいた家具や家電、使わない食器など、「いつか使うかも」と思いながらそのままにしていた物ばかりです。
処分するタイミングを逃していただけで、本当はもう必要ない物ばかり。これを機に思い切って不用品を片付けることにしました。
まず、手始めに小さな物から始めました。使わなくなった古い食器や割れたままの花瓶、壊れた家電などを分類し、燃えるゴミや粗大ゴミ、リサイクル品として仕分けます。リサイクルショップに売れそうなものは写真を撮り、事前に問い合わせることで、どれを引き取ってもらえるかを確認しました。
不用品の片付けは最初は面倒に感じましたが、少しずつ進めるうちに気持ちも軽くなり、部屋がどんどんすっきりしていくのがわかります。
これからも「必要な物だけを持つ」生活を心がけ、もっと快適な暮らしを目指していきたいと思っています。
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