71歳になった今、私は就職活動を始めました。経済的な理由はもちろんですが、社会とのつながりを持ち、健康を維持するためにも「働き続けたい」と思ったからです。
近年はシニアの就労意欲も高まっており、70代でも働ける場は広がりつつあります。この記事では、私が仕事を続けたい理由とともに、71歳からの就活で感じた現実や、シニア世代が仕事を探す際のヒントをお伝えします。
シニアが働き続けたいと思う理由

最近の物価高で、年金だけでは生活が厳しく、不安を感じる方も多いのではないでしょうか。私自身も、これからの暮らしを考えると「働き続けたい」と思う大きな理由の一つは経済面です。
もう一つの理由は、社会とのつながりです。私は一人暮らしですが、出かけない日は誰とも話をしないまま終わってしまうことがあります。そんな生活が続くと気になるのは、やはり認知症。脳に刺激を与える一番の方法は「仕事」だと感じています。仕事を通じて人と会話をしたり、新しいことを覚えたりするのは、まさに脳トレになるのです。
さらに、働くことで体を動かす機会が増え、生活リズムも整います。通勤や仕事中の活動は自然と運動につながり、健康維持にも効果的です。
私は現在就活中ですが、仕事をしていない時も生活のペースを崩さないようにしています。起床時間を決め、朝食や掃除、身支度を普段通り行うことで、働き始める時にも戸惑わずに職場に入れると信じています。
もちろん「仕事がすべて」ではありません。子どもたちの家に遊びに行ったり、映画や日帰り旅行を楽しんだり、自由な時間も大切にしています。働くことと同じくらい、「楽しむこと」も健康でいるために欠かせないと感じています。

シニアの就活事情はどう変わっている?

71歳で直面した“応募すらできない”現実
ハローワークで紹介された企業に応募しようとしたところ、求人票には「年齢不問」と書かれていたにもかかわらず、定年を理由に断られてしまいました。
「せめて面接だけでも」と思いましたが、受けることすらできなかったのです。
このように、求人票上は年齢不問でも、実際には定年年齢を超えていることを理由に断られるケースは少なくありません。シニアの就職活動には、こうした“見えない壁”が存在しているのを実感しました。
ハローワークでの紹介と現実のギャップ
今回の求人には「Excel中級程度」と資格条件があり、担当者が「合いそうだ」と勧めてくださったものです。ところが、紹介のために担当者が電話をかけた時点で断られてしまいました。応募できるかどうか?それに採用となっても職場の実態は、実際に動いてみないとわからないのが現実です。
それでも私は、「継続雇用制度あり」や「70歳以上可」と書かれた求人を見つければ、挑戦してみたいと思っています。
法改正で広がる就業機会
2025年4月には高齢者雇用安定法が改正され、「70歳までの就業機会確保」が努力義務化されました。企業には、働き続けたいという意思を持つ人に対し、就業の場を確保する努力が求められています。とはいえ、71歳を超えると現実は依然として厳しいのが実感です。
自分に合った働き方を模索する
私は体力的に重い肉体労働は難しいため、週数日・短時間の「事務職」を希望しています。パソコンが使えることを強みとして活かしたいと考えていますが、それでも採用の壁は高いと感じます。
それでも孤立を防ぎ、生活に張りを持たせるために、就活を続けていきたいと思っています。

71歳で実際に就活してみて感じたことと、シニアへのアドバイス

最近では求人票に「○歳まで」と年齢制限が書かれていることが多くなりました。長く働いてもらうために若い人材を求める企業の事情も理解できますが、シニアにとっては応募の段階からハードルが高いのが現実です。
私自身も応募してみると、面接に進んでも落とされるケースが増えています。経験やスキルを評価していただければ嬉しいのですが、年齢を理由に断られることも少なくありません。
それでも、健康で働く意欲がある限り、シニアにはチャンスがあると感じています。特に大切だと思うのは次の3つです。
- 求人票を丁寧に探す
「70歳以上可」「継続雇用制度あり」といった表記を見逃さないこと。ハローワークだけでなく、自治体やシニア向けの人材センターも活用しましょう。 - 自分の強みを明確にする
「体力は落ちても、パソコン操作は得意」「責任感を持ってコツコツ続けられる」など、自分にしかない価値を言葉にしておくと、面接で伝えやすくなります。 - 健康と生活リズムを整える
働き続けるには、まず元気でいることが基本。週数日、短時間でも働ける体調を維持することが、何よりのアピールポイントになります。
就活は思うように進まないことも多いですが、「働きたい」という気持ちがある限り挑戦を続けることに意味があります。孤立を防ぎ、生活に張りを持たせるためにも、一歩ずつ前へ進んでいきたい。

シニアが就活を成功させるためのヒント

シニアの就活を成功させるためには、まず 自分の強みを整理すること から始めると良いと思います。これまでの経験や身につけたスキル、人柄の特徴などを紙に書き出してみると、自分のアピールポイントが見えてきます。
求人情報の探し方について、私は主にハローワークを利用しています。自宅でハローワークインターネットサービスをチェックし、気になる求人を見つけたら、実際にハローワークに出向いて紹介を受けるようにしています。
紹介を受けたら、面接に備えて必ず練習をします。特に「長所と短所」を聞かれたときに、単なる自己評価で終わらせるのではなく、職場でどう活かせるか を意識して答えるようにしています。たとえば「慎重すぎるところがあるが、その分ミスが少ない」という言い方にするなど、前向きな表現を心がけています。
また、履歴書はパソコンで作成し、常に最新の状態にしています。基本情報は入力済みにしておき、応募動機だけを追加すれば提出できるように準備しておくことで、スムーズに応募が進められます。


まとめ:働き続けることは「生きがい」につながる

働き続けることには、経済・つながり・健康 の3つの価値があります。71歳でも「これまでの経験を生かして挑戦できる」と信じ、自分に合った働き方を見つけることが大切です。
健康で動ける身体を維持し、若い世代との交流を楽しむことは、生きがいにも直結します。就活は簡単ではありませんが、挑戦を続けること自体が、充実した日々につながると感じています。
――同じように就活に挑戦しているシニアの方へ。
結果がすぐに出なくても、経験や人柄を必要としてくれる職場は必ずあります。自分の強みを信じて、一歩ずつ進んでいきましょう。働き続けることは、きっと生きがいにつながるはずです。
諦めずに、応募することが大事だと思います。私の就活、今後はどんな状況か?どんな面接だったか?を継続して書いていきたいと思っています。就活をしている皆さん、一緒に頑張って行きましょう。


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