歴史が息づく街並み、静かな美術館、そして圧巻の黒部ダムの絶景。大人の休日パスを使って、松本・上田・長野をめぐるひとり旅に出かけました。自分のペースで歩き、見て、感じる――そんな旅は、日常を少し離れて心を整える時間でもあります。この記事では、私が訪れた信州の名所と、旅の中で感じた小さな発見を綴ります。
松本城と四柱(よはしら)神社 伝統と現代アートにふれる旅

黒部ダムをあとにして、松本城に立ち寄ろうと思い立ちました。扇沢駅からバスで信濃大町駅へ、そこから電車に揺られて松本駅へ――のんびりとした電車旅です。
ダムではひんやりと涼しかったのに、山を下りると一気に夏の陽気。6月とは思えないほどの暑さでした。松本駅から松本城へ歩く途中も、日差しが強くて思わず木陰のベンチで休憩。持参したお茶を飲みながら一息つきました。
松本城のお堀では、大きな鯉が跳ねて水面を揺らし、思わず足を止めて写真を撮りました。休日だったこともあり、天守閣の見学は大勢の人で長い行列。人込みに疲れてしまい、見学はあきらめて駅へ戻ることにしました。

帰り道、バスを待っていると高齢の男性に話しかけられ、「タウンスニーカー」という周遊バスの一日乗車券(500円)を教えていただきました。
市内を何度でも乗り降りできるうえ、松本城や松本市美術館、旧開智学校校舎などの入場料が割引になるとのこと。観光をじっくり楽しみたい方には、とてもお得な切符だと思います。バスターミナルやバス車内で購入できるそうです。


その足で立ち寄ったのが四柱(よはしら)神社。

願いごとすべてを叶えるといわれる、長野最強のパワースポットだそうです。
縁結び・安産守護・家内安全・健康長寿・学業成就など、さまざまなご利益があるとのこと。
思いがけず、とてもありがたい神社に出会うことができました。


草間彌生展で芸術と触れ合い



バスで出会った高齢の男性にすすめられて、松本市美術館を訪れることにしました。松本駅からは歩いて行ける距離ですが、少し遠め。のんびり街並みを眺めながら散策気分で歩きました。
正直なところ、絵を描いたり作ったりするのは得意ではなく、美術も詳しくありません。それでも、せっかくの機会なので思い切って入館してみました。
館内に並ぶ草間彌生さんの水玉模様の作品は、どれも強いインパクトがあり、思わず立ち止まって見入ってしまいました。美術に詳しくない私でも、一つひとつ興味深く見学できました。
とくに印象に残ったのは、一人ずつ入って体験する展示室。自分ひとりだけ残され、周囲を見渡したとき、不思議と宇宙空間に浮かんでいるような感覚に包まれました。
美術館の入口近くに設置された大きな作品も圧巻で、思わず見上げてしまうほど。芸術に触れることで、心が少し豊かになるような気がしました。苦手意識があっても、時にはこうしてアートに出会うのもいいものだと感じました。

上田城跡公園を歩く 真田の歴史に思いをはせて


松本をあとにして、電車で上田へ向かいました。


上田といえば「真田氏ゆかりの地」として有名です。駅からほど近い上田城跡公園は、市民の憩いの場でもあり、私のような旅人にとっても歩きやすいスポットでした。
園内には真田石と呼ばれる巨大な石や、真田神社など、戦国時代の名残を感じられる場所が点在しています。歴史に詳しくなくても、歩くだけで当時の空気を少し感じられるような気がしました。
季節の花々も美しく咲いていて、歴史公園というより、落ち着いた散歩道のような雰囲気です。ベンチに座って休憩しながら、真田の歴史に思いをはせてみる――そんな時間も旅ならではの贅沢でした。
公園を出るころには、心地よい疲れとともに「また別の季節に訪れてみたい」と思うようになりました。春の桜や秋の紅葉の時期もきっと素晴らしいことでしょう。

旅を終えて ひとり旅の楽しさと、次の目的地


松本の街歩き、四柱神社や松本市美術館での芸術体験、そして上田城跡公園で真田の歴史にふれる散策。信州の魅力を存分に味わった旅となりました。
長野に到着してすぐに善光寺へ参拝し、その後も黒部ダム、松本城、上田城と盛りだくさん。毎日約2万歩も歩き、少し欲張りすぎたかな?と反省しています。帰宅後にどっと疲れが出たのも、その証拠でしょう。
それでも、思い立ったときに行きたい場所へ出かけられるのは、ひとり旅ならではの魅力です。見たいものを見て、食べたいものを食べ、自由に歩き回れる――体力があるうちは、楽しみ方は無限大です。
旅のスタイルも人それぞれ。温泉でのんびり過ごすもよし、美味しいものを求めて街を歩くもよし。ホテル選びひとつでも、アメニティを気にせず自分の愛用品を持参すれば、気楽に節約旅もできます。
そして、旅の途中で出会った人との何気ない会話も、忘れられない思い出になります。電車や新幹線に揺られながら、「今日はどんな景色に出会えるだろう」と考えるだけでワクワクするのです。
さて、この次はどこへ行こうか。伊勢神宮もいいな、もう一度函館というのも魅力的だし、鎌倉も歩いてみたい。次の旅を思い描くだけで、また眠れぬ夜が訪れます。
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